そうだ剣道習おう!この作品、こういう人に刺さる!
主張しない、ガツガツしない、すべては仲間のために。
そんな老輩として仲間に一歩ゆずる謙虚すぎなおっさん主人公と
対してそんな彼の姿勢を許せず、絶対におっさんを世界に認めさせる
彼を崇拝する強烈なる弟子たちや、仲間たちを中心に展開する物語です。
- 無双は好きだけど、ガキっぽい主人公はもう飽きた…
- おっさん主人公の“背中で語る強さ”にグッとくる
- 落ち着いた展開から生まれる、剣の奥義に触れるかのような趣き
剣道・柔道ほか武道全般が好きな方、美しい演劇(殺陣)が好きな方、時代劇な好きな方
そんな立ち合いの緊張感を好む読者には、コミック版の説得力はすごいの一言。
『片田舎のおっさん、剣聖になる』が間違いなく刺さります!
あらすじ(ざっくり)
とある王都から遠く離れた片田舎の村。
主人公・ベリル=ガーデナントは、
そんな片田舎の道場で剣の楽しさを門下生に教えながら
平和に暮らす“ただのおっさん”だった。
その一方、彼の知らないところで元・門下生がとある計画を実行する。
(先生はこのまま片田舎に収まっているべき人物ではない……!)
実は彼の剣技は、王国随一どころか、
歴代最強クラスの実力を秘めていた――。
突如、道場を訪れた彼の弟子が、有無も言わさず
「王国騎士団の指南役となってほしい」と
おっさんは片田舎から引っ張り出されてしまい…?

まるで剣聖・秋山小兵衛先生のようです
個人的に推せるポイント!
この作品の核は、主人公ベリルが究極までに研ぎ澄ました「見切りの眼と剣技」にあります。
ベリルの性格らしい、守り(護り)の剣。
現代でも達人の前には、いかに攻めても固く握ったはずの竹刀がなぜか宙に舞い、自分よりも小さな相手にいとも簡単に転がされます。
名人いわく、相手の「うつ!」の「う――」←の頭を瞬間で捉えこむような(?)、達人の技。
それは決してチート能力ではなく、ベリルが生涯磨きこんだ匠の技なのでしょう。
- 圧倒的濃密、説得力のある立ち合い(バトル)の描写
- 消極的だけど信念がある、おっさん主人公の魅力
- 若者や町人たちが“あの人はすごい”と気づいていく構造が気持ちいい
- やがて師団を越えた仲間との交流や関係が温かくてワクワクする
一言で言えば、“おっさんの人生に惚れる作品”です。

必殺の間合いにはとてもスローな時間が流れるそうです!
少し気になるかも?いやない!
- とくに無し
- ハーレムに結び付けられるかも…そんな描写は今のところ薄め
わたしのようなおっさん読者にとって作品を一気に萎えさせる安直な女性関係の描写ですが、いまのところその心配はありません。
おっさんに向けられるのは、濁りのない敬愛のまなざし(※独断)。
だからこそ突如として、彗星のように人気を台頭してきたのかもしれません。
まとめ:地味に最強、でも心は熱い。これぞ“大人の異世界ファンタジー”
まず剣の描写が異世界モノ随一。
村から出ても変わらない、まず一歩引いて弟子や仲間を見守る、強き、優しきおっさん。
与えられるべき名誉や報酬にも一切興味なし。
ひたすらに己の剣を信じ、仲間を最優先する、誰からも敬愛されるにふさわしい人物の物語です。
この作品も異世界モノ定番の洋風世界観ではありますが
- 鬼平犯科帳
- 剣客商売
がタマラナイ時代劇ファンには当然、
異世界モノ食わず嫌いの方にも、ぜひ最初に読むべき作品としてオススメです!
✅ おっさん主人公の静かなる力が好き
✅ 目立たずとも“芯が通った強さ”に惹かれる
✅ 中身の詰まった主人公と異世界で、地に足ついた物語が読みたい
そんな人には、『片田舎のおっさん、剣聖になる』
これからもっともっと盛り上がるであろう、まさにベリルのような名作です。
個人的評価:★★★★☆(4.5/5)

剣友会で竹刀飛ばすと今でも顧問の先生にボコられるらしいから気を付けましょう!
作品情報
- タイトル:片田舎のおっさん、剣聖になる~ただの田舎の剣術師範だったのに、大成した弟子たちが俺を放ってくれない件~
- 原作:佐賀崎しげる(小説家になろう発)
- 漫画:乍藤和樹
- 出版社:秋田書店(ヤングチャンピオンコミックス)
- 巻数:既刊8巻以上(連載中)
- ジャンル:おっさん異世界/剣術/地味に最強