この少女、豪傑!この作品、こういう人に刺さる!
異世界モノの中ではすこし珍しい
「女性主人公&アクション」系。
元・皇帝の生まれ変わりとはいえ
勇者や魔王が生まれ変わる作品とは少し毛色が異なり、
アクションながら世直し漫遊記的な展開でほっこりと読み進めることができます。
- トラブルに颯爽と首を突っ込み解決する爽快感
- スローライフや人との関わりを見たい
- 恐い!強い!優しい!
そんな方にぜひ読んでほしいのが、
『転生ババァは見過ごせない!』
レジーナブックス(女性向けライトノベル系小説レーベル)のコミカライズで、
分類的には女性向け・やや線の細い作画ですが
ラウラリス様自身は超ゴリゴリの体育会系。
男子もたじたじの女傑ぶりは
思わず見とれること間違いなし!
生来の思い切りの良さと、かつての臣下思いの慈悲深さを持ちあわせた昔気質の気骨で周囲の興味を引き付け、そのせいか本人の「縛られずに生きたい」という意図に反するようなさまざまなトラブルを引き寄せてしまいます。
ときには容赦のない行動も。一方で第二の人生を満喫する女性らしい描写もあり、中身が中身なので不思議な安心感があります。隠された正体からは強さと優しさと気品がにじみ、鬼平犯科帳のような時代劇が好きな人にもグッときます。
あらすじ?-300年前の悪帝がひっそりと降臨
主人公ラウラリス・エルダヌス様は、かつては国を恐怖で支配した皇帝の末裔。
当時の彼女はエルダヌス家が伝統的に続けてきた支配体系を良しとせず、自身を最後とする、勇者による悪政断罪のストーリーを画策し自らの命をもってそれを成し遂げます。
(コードギアスっぽくていいですね!)
彼女が身を挺した改革とは自身にとって救いのないスケープゴート(生贄羊)でしたが、その結果にもたらされた以後300年の平和を神によって評価され、せめて「第二の人生」を歩んで欲しいと若かりし頃の姿でその平和な世界に転生を果たします。
個人的に推せるポイントはここ!
ステータスボード系はナシ
異世界作品によくあるスキルやLv(ステータス、能力値)の概念はなく、
10代中盤の年齢で転生=幼少時代の修行といった描写も無いため
「数字やスキルや幼少時代はちょっと…」
といった方も、序盤から抵抗なく読み進めることができます。
ラウラリス様自身が魅力
王や勇者の転生系作品と少し違いどこか牧歌的な雰囲気で、
覇道に向っていくといった気配が少なく、そこに独特な魅力を感じます。
今のところはやってきたトラブルを片付ける、受け側な印象の展開です。
無双展開だけではない人間味のあるストーリーで、
物語の進展よりもキャラクター=ラウラリス様自身に目がいく作品ではないでしょうか。
- ラウラリス様の老練ながら気風の良い性格
- キャラの女性的繊細な描画や丁寧な衣装が美しい
- ありきたりな恋愛要素は現在のところ少なめ
- 美少女版スティーブンセガール
スキル・アーツ成分補充のために(?)
もりもりごはん食べるシーンも気持ち良いですね。
体育会系の女帝と前世の時点でもそうですが
美少女とかけ離れた行動・言動、
さまざまなギャップが彼女の魅力をより引き立てています。
ちょっと好みが分かれるかも?
線が細めな女性マンガ寄りの描写ではありますが、一度読みだすとすぐに気にならなくなります。
アクション描写に若干荒があり、エカテ等の主要な敵の描写にも小物感を覚えますが、ラウラリス様の魅力ですぐに吹き飛ばされることでしょう。
- 女性向けの繊細な線の作画
- アクションは大胆だが一部でコシが抜けてる描画あり
- 敵の小物感はこれからに期待
- 恋愛・ハーレム要素は弱め
人によっては気になるかもしれない点も一応補足しておきます。
コミック巻数は2025年5月で6巻
月一の更新で6話収録なので、半年に1巻の新刊発売ペースかと思われます。
まだまだ始まったばかりの作品ですぐに追いついてしまうのがもどかしいところ。
続きが気になりますね!
まとめ:女傑好きなら一読の価値あり!
✅ 美少女ババァの世直し漫遊記
✅ 男らしい美少女が好き
✅ 老練の少女が大剣をブン回す
このあたりにピンと来る人は、まず読んで損なし!

ゆきのさつきさんに声をあててもらいたい!
個人的評価:★★★★☆(4.5/5)
作品情報
- タイトル:転生ババァは見過ごせない!
- 原作:ナカノムラアヤスケ
- 漫画:文月路亜
- 出版:レジーナブックス
- コミカライズ:あり(※電子書籍可)