【異世界居酒屋「げん」レビュー】異世界居酒屋「のぶ」のスピンオフ!“のぶ”との違いは?新たな舞台でも舌を唸らす美食物語

異世界居酒屋「げん」コミック版表紙画像 料理・グルメ系

「のぶ」と「げん」違いは?どちらを読むべき?

のぶ→げんの順番で読みましょう!

のぶとげん、原作者は同じながら
主人公の出自が大きく異なることから
そこから料理や登場人物への切り口が
別角度として読者に楽しめるよう描き分けられています。

のぶ(矢澤信之&千家しのぶ)は
どちらも若くして格式高い料亭「ゆきつな」にて厳しい修業を積んだ
プロの矜持をひしひしと感じる人物&和食中心の居酒屋です。

対してげん(葦村草兵&葦村ひなた&榊原正太郎)は
大将・草兵の料理好きが高じて開店した
和洋を問わない家庭系&創作系の居酒屋となっています。

そして、げんは料理人がふたり――

舞台の国も
のぶは伝統的な風土のアイテーリアで
そのメニューはエポックメイキングのように扱われますが

オイリアでは多種族が混じり合うお国柄か
げんの異世界料理に対してはさほど大きく驚かない
「ちょっと変わった料理だな」という
のぶとはまた違ったリアクションを楽しむことができます。

邪教徒おじさん
邪教徒おじさん

アイテーリアののちの命運ともなるオイリアを知れるのもスピンオフならではです

おじさんオーク
おじさんオーク

例の怪しい密偵たちもやっぱり出てきます

「のぶ」の大将・信之やしのぶが客に対して「絶対に粗相をしない」徹底した格式あるオーラに対し
げんではカウンターでの親子喧嘩を客にたしなめられるなど
のぶとはまた異なるアットホームなお店の雰囲気を描いています。

また、のぶでは身内の話はタブーのように伏せられており
そのかわりに異世界からの来客たちのドラマや
古都アイテーリアの流れゆく四季など、物語を外側を意識して描いています。

対してげんは、身内絡みのエピソードが多めで
葦村家を中心したやや内向きにな展開がのぶとは大きく異なります。

このようにいろいろと違いはありますが、
のぶでは語られなかった詩人クローヴィンケルによる
異世界系料理屋についての重要な語りもあったり
本編のぶのスピンオフとしてふさわしい仕上がりとなっています。

本編異世界居酒屋「のぶ」はこちら↓の記事で紹介していますので
よければ参考にしてみてください!

金髪ロリ騎士
金髪ロリ騎士

草平さんの必殺料理はハンバーグ!

おじさんオーク
おじさんオーク

エビフライ&ハンバーグ、最高です

この作品、アラフォー男子に刺さる!

“のぶ”と同じ時間軸にある異世界が舞台居酒屋物語。

同じく居酒屋を中心としたフォーマットながら
「のぶ」を知らなくてもひとつの作品として楽しめるとともに
本編「のぶ」の世界観もグッと広がるスピンオフです。

  • 『異世界居酒屋「のぶ」』が好きで「一方東王国では…」に興味がある人
  • 異世界×グルメ×日常ものが癒しになっている人
  • 古都アイテーリアとは異なる舞台で、オイリアの客層の反応が楽しみな人

そんなあなたにおすすめなのが
『異世界居酒屋「げん」』です!

あらすじ(ざっくり)

異世界居酒屋「げん」は
東王国(オイリア)の王都ラ・パリシィアに突如現れた
日本式の居酒屋。
※「のぶ」はオイリアの仮想敵国である古都アイテーリアにあります

見た目や文化が異なる客たちは
初めての和食に戸惑いながらも、箸を進めていく……。

物語は、葦村家の事情を中心としながら
常連だけでなく市井の人々や商人、役人など、多様な客層との出会いを描きながら進んでいきます。

おじさんオーク
おじさんオーク

オイリアの王都パリシィアはパリ、”花の都”だそうです

邪教徒おじさん
邪教徒おじさん

のぶでは仮想敵国としてしか書かれていませんでしたから意外ですね

あらすじの詳細を見る(ややネタバレあり)

「げん」の店主・草平は、もともと「のぶ」と同じ
異世界で店を開いていた料理人。

腰を痛めてからは料理人引退、
店を閉めることも考えていたが
ある日、げんの暖簾は異世界へと繋がっていた

今回はオイリアの王都を中心に
料理への情熱を取り戻した草平が
馴染みのない客層へと一歩踏み出します。

“鉄板ハンバーグ”や“とん平焼き”など
のぶとはまた一風異なる創作&家庭料理系中心のメニューに
異世界の来客たちから「うまい」と評される様子は
のぶと変わらず異文化グルメ交流の楽しさを描いています。

個人的に推せるポイント!

  • のぶと変わらず住人による“異文化リアクション”が楽しい!
  • 店主の“げん”ならではの不器用(※決してガンコではない)接客スタイルに癒される
  • 前作「のぶ」の延長線上にありつつ、異なる角度からの切り口が新鮮
  • メニュー構成に「創作系居酒屋らしい工夫」が多く、読み応えUP

“のぶ”とはまた違った異世界人のリアクションを楽しめます。

おじさんオーク
おじさんオーク

オイリアといえばのぶではチョイ役だったあの王様も出てくる?!

金髪ロリ騎士
金髪ロリ騎士

逆にのぶでは見せなかったセレスお姉さまの凄味たるや

少し気になるかも?表現はライト寄り

  • “のぶ”と比べて恋愛味多し
  • 異世界が舞台ながら少し身内(葦村家)寄りの話が多め
  • のぶファンが気になるオイリアが舞台も、オイリアらしさはまだまだ薄め
  • 絵柄のタッチもライト

のぶでは古都アイテーリアに住まう人々、
市井の懐事情までいきいきと描いていましたが
げんは葦村家、身内寄りの話が多めです。

のぶや洋食のねこやで描かれる特別な一皿一杯
例えば、凍える身体と心を熱い燗で温めるような
時代劇的などっしりと沁みる描写は、げんでは薄めでやや淡白あじ。

加えて恋バナ多めの全体的にライトな表現
良くも悪くも、のぶとはこの点を意図して差別化されているのかもしれません。

日々目まぐるしく変化するのぶの世界に比べて
げんは変化を抑えた、より癒し方面
落ち着いた雰囲気を味わいたい人向けという印象です。

おじさんオーク
おじさんオーク

鬼平のような命の一杯が好きなんですよね~

金髪ロリ騎士
金髪ロリ騎士

うまかった…佐嶋、生き返るよ

邪教徒おじさん
邪教徒おじさん

今どきの若者にあまり重たいのは刺さんないですって

まとめ:『のぶ』とはまた違う“葦村家の味わい”を堪能できる良作!

✅ 「のぶ」の世界観そのままに、舞台をオイリアへ広がる世界!
✅ のぶと変わらぬ貴族・商人など多様な客層との交流が刺激的
✅ のぶファンとしても、あるいは初見としてもきちんと楽しめる懐の深さが◎

そんなあなたには、
『異世界居酒屋「げん」』をおすすめします!

居酒屋ならではの温かさ+異文化交流に癒される一冊。

個人的評価:★★★★☆(4.2/5)

作品情報

  • タイトル:異世界居酒屋「げん」
  • 原作:蝉川夏哉
  • 漫画:碓井ツカサ
  • 出版社:LINE(この漫画がすごい!WEB)
  • 巻数:既刊12巻(2025年6月現在)
  • メディア展開:原作者書き下ろしのスピンオフ漫画

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おじさんオーク
おじさんオーク

プロージット!(アイテーリア式)

金髪ロリ騎士
金髪ロリ騎士

サンテ!(オイリア式)

邪教徒おじさん
邪教徒おじさん

プロジットはドイツ語、サンテはフランス語で乾杯だそうです

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