【転スラ/転生したらスライムだった件】なぜ今なお人気?“スライム×国づくり”異世界転生の代表作を改めて紹介

チート・バトル・無双系

悪いスライムじゃないよ!

祝、連載10周年!(※2025/05時点)
GCノベルズ発の大人気作品、異世界系ライトノベルのコミカライズ版です。

今さら紹介するまでもないような異世界系作品の金字塔なのですが、
食わず嫌いの方にはとても勿体ない機会だと思い、僭越ながら転スラの魅力をお伝えしたいと思います!

ストーリーは仲間とともに居場所=村や国をよりよく発展させていく内容で、降りかかる脅威を転生の際に得た能力で圧倒したり、他国に対して魔物の国を認知させるべく、時には政略的な駆け引きも描かれます。

転スラの最大の魅力は「仲間」です。

  • 異世界転生ものの王道を押さえておきたい
  • 戦いより「国を育てる」話が好き
  • 最強だけど周囲に慕われる主人公が好き

そんなあなたにおすすめなのが、
『転生したらスライムだった件』――通称「転スラ」です!

あらすじ?-スライムに何ができる?

通り魔に刺されて命を落としたゼネコン勤務の会社員・三上悟は、
目覚めると“スライム”の姿で異世界に転生していた――。

名前を失い、見た目はつるつるプニプニのスライムでも、
中身は冷静かつ思慮深い大人(37)の男性!

目も見えず、耳も聞こえず、ただ暗い洞窟内をさまよっていたスライムだが
ある友との出会いをきっかけに、友との約束を果たすべく洞窟を飛び出す。

名を得たスライム=リムルは知恵とスキルを駆使し、やがて周囲の魔物たちの中心的存在に。
次第に「仲間たちと築く国づくり」へと物語が広がっていく。

あらすじの詳細を見る(ややネタバレあり)

本作の魅力は、「チート×国づくり×信頼」の三拍子がしっかり描かれているところ。
一見として転スラ=国づくりと呼ばれていますが、副次的な要素であり目的ではありません。
それは友との、そして運命の人との約束を果たすための義理堅き手段・経過として描かれています。

生まれながらに強力なナビゲーター(大賢者)含む、幾多のスキルを持つリムルは確かに強い。
だがそれ以上に、“他者を思いやる”姿勢が彼を慕う仲間をつぎつぎと生み、
気づけば異世界で最も注目される“魔物の国”を作り上げるリーダーに成長していく。

テンポよく進むバトルと成長要素に加え、
国づくりにおける政治的な駆け引きや交渉、
そして時折訪れる“喪失と覚悟”の描写に、読者の感情が揺さぶられます。

個人的に推せるポイントはここ!

  • スライム転生という変化球設定なのに王道の面白さ
  • 見た目はかわいい、でも中身は頼れるリーダー
  • 登場人物全員の個性が際立っており、とても魅力的
  • 戦闘も国政も、描き分けが丁寧で読み応えアリ
  • 恋愛&ハーレム要素が薄め!(仲間が補完しているがそれでも薄め)

初期の洞窟脱出編〜国設立まではサクッと読めて、
そこからの“国家編”に入ると一気にハマります。

全体的に物語の展開のテンポがよく
長編ですが、気が付けば現行話まですぐに話が追い付いてしまいます。

ちょっと好みが分かれるかも?

新天地でガンガンバトルよりも基本的に自国で会議多め

リムル様は出会った仲間たちのリーダーとして村づくり、国づくりをメインに進めていくので、
王道の冒険&バトルのように、世界を旅するような前に突き進む展開とは異なり防御的

国を運営する以上は政治的な描写も多く、
よく指摘されているような会議・会談シーンが頻繁に起こります

おじさんオーク
おじさんオーク

会議は主題と提案が大事!
みんなが意見をしっかりと出し、内容が詰まっているので私は好きなシーンです

後半は登場キャラが多く、どれも魅力的ですがやや把握が大変かも

ただ、ゆっくり追えば確実に面白くなるタイプの作品です。
スピンオフとあわせて作品を読み直すたびに新たな面白さが見つかります

これがすごくて、転スラを金字塔たらしめる要因のひとつかなと思ってたりします。

一部胸クソ展開があるので要注意

物語中盤に君主としてのステップアップ(覚醒)を動機付けるため、異世界人含む人間との間で戦争が起こるのですが、まあ相手がドクズで差別や罵倒とともに死者が出るほどにテンペストが蹂躙されるシーンがあります。

物語を展開するために必要なプロセスとはいえ、仲間たちと築いてきた国が人間に破壊される様子は見ていて気持ちの良いものではなく、苦手な人は注意が必要です。
(アニメもコミックも何度も読み返していますがこの部分だけは苦手でいつも飛ばしています)

コミック巻数は2025年5月時点で28巻

コミック版の転スラは1話ごとのページ数が多い&執筆ペースも早く、半年経たないくらいで新刊が発売されています。1話にぎっしりと詰め込まれているのがうれしい。

新刊を待つあいだもスピンオフと交互に読み返すたびに新たな発見があったりと再読性が高く、コンテンツに飽きることがありません!

まとめ:王道ながら邪道?食わず嫌いのかたも一読の価値あり!

✅ 異世界モノの“王道”に触れてみたい
✅ チート能力だけでなく人柄も重視した主人公が好き
✅ 強キャラ揃いの仲間たちを推したい!

そんなあなたには、今からでも遅くない、
“転スラ沼”へようこそ!
(ハマった方、↓のスピンオフは絶対におすすめです!)

個人的評価:★★★★★(5/5)

作品情報

  • タイトル:転生したらスライムだった件
  • 英題:Regarding Reincarnated to Slime
  • 原作:伏瀬
  • 漫画:川上泰樹
  • 出版社:講談社 シリウスKC
  • 巻数:既刊27巻以上(連載中)
  • アニメ:第3期放送中(2024年〜)
  • 原作小説:GCノベルズ(マイクロマガジン社)

本編だけでは絶対もったいない!彩り豊かなスピンオフも楽しむ!

転スラにはスピンオフ作品が数多くあり

  • コミカルな4コマ漫画仕立ての日常系作品だったり
  • 他国の新米戦士が主人公だったり
  • テンペストのガイドブックを書くことになった森の住人だったり
  • まさかの敵魔王が主人公だったり

する作品も。

新たな転スラワールドが垣間見える一方で、本編では描写できなかった裏側の出来事や、キャラクターの心情の補足する形で、本編をより色彩豊かに見せてくれます。

どの作品も金字塔のスピンオフとしてしっかりと監修・内容が練られており、
いろいろな角度で、安心して転スラの世界観を楽しむことができます。

本編→スピンオフ→本編と、新たな面白さの発見にもなって思わず往復すること間違いなし!

転スラの世界観を隅まで楽しむなら関連コミックとともに、あわせて映像作品も見ることを強くオススメします

【転スラ日記】

転スラの日常をコミカルに描いた4コマ風の日常系コメディで、
本編の合間に肩の力を抜いて読むことができます。
ときには少し切ない描写もあり、ギャグパートとの折り合いが心地よし!

日常系ではあるもの倦怠感は無く、テンペストの四季を意識した小気味よい構成です。
その流れる季節の中で登場キャラクターの個性が表情豊かに描かれます

とくにサブキャラ同士の絡みが秀逸で本編とともに外せない作品です!
(コミック版とアニメ版がありますが、両方とも安定した面白さです)

【異聞~魔国暮らしのトリニティ~】

世界が注目する魔物の国へ、周辺国からの調査員(密偵)が!

その中のひとり、獣人の国から派遣されてきた見習い獣人戦士の少女=主人公フォスが、テンペストでの生活の中で出会った新たな仲間とともに、それぞれの立場、価値観の違いに悩みながら、一人前の獣人として成長していくコミック作品です。

テンペストへ調査員を差し向けたのはフォスの国の獣王国(魔王カリオン)だけではありません。
竜を祀る民(魔王ミリム)、天翼国フルブロジア(魔王フレイ)、傀儡国ジスターブ(魔王クレイマン)…

出会った仲間たちはそれぞれの事情を抱えており、お互いに対立もやむを得ない状況や、街を巡るトラブルにも、元気にひたむきに解決を試みるフォスちゃんがとても魅力的な作品です。

リグルやゴブイチといったテンペストの初期メンバーも
彼女らにとって頼りがいのある上司・先輩役として描かれています。

おじさんオーク
おじさんオーク

輝くルーキー、おっさんは見ているだけでもまぶしいんだな

【魔物の国の歩き方】

森の住人が魔物の国の広報見習いに?

ジュラの森にはテンペストと盟約を交わした部族・種族以外にもたくさんの魔物の種族が暮らしており、
本作の主人公で兎人族(ラビットマン)のフラメアもそのひとり。

偶然の出会いからフラメアのユニークスキルを知ったリムル様は、
テンペストを広める力になって欲しいと、彼女を宣伝役・広報としてスカウトします。

住人全員が名前持ち&一癖もふた癖もある猛者揃いの国で、
トラブルに振り回されながらもフラメアがお仕事&テンペストを満喫するコミック作品。

原作では控えめだった古き良き萌え要素
フラメアさんに詰め込まれています!

美少女主人公が耳やしっぽをいじられる作品

※作者さんの体調不良のため、物語の途中ですが正式に連載終了が発表されました
続編が引き継がれないのか、残念です…

【クレイマンREVENGE】

〇日後に死ぬ魔王が、惨劇回避のために奮闘!

舞台は魔王クレイマンが支配するジスターブ領の居城…
ワルプルギスで処断されたはずのクレイマンが、突如過去に死に戻るシュールな作品です。

目的のためには手段を問わない、冷酷非道なクレイジーピエロの二つ名を持つクレイマン。
ですが待ち受ける死を回避すべく悪戦苦闘するたびに、今まで気にもしなかった献身的な部下たちへ新たな感情が芽生えたり、自身の振舞いを見つめ直すという変化が起きはじめます。

すでに本編での退場が決定しているクレイマンですが内容は暗いものではなく、お城での日常を中心としたコメディとして描かれており、彼を慕う部下(デスマン、ダークエルフ)の人間臭さや、本編では不敵に笑うだけだった彼の、紳士的な一面を垣間見ることができます。

【番外編:とある休日の過ごし方】

意外とカラミの少ない猛者たちの日常系スピンオフ。
表紙からも分かるかもしれませんが
劇物を混ぜたらどうなるか、というハチャメチャな内容。

3巻完結作品。

【美食伝~ペコとリムルの料理手帖~】

いわゆる料理系スピンオフです。
普段はリムル様に頭の上がらないゴブイチの、職人気質な性格が垣間見えてかっこいい!

転ちゅら日記

リムル様が幼児化&社畜に転生!?
テンペスト商事での仲間との運営を描く、サラリーマン的漫画です。

劇場版:紅蓮の絆編

転スラのビジュアル系、オーガの若様であるテンペストの総指揮ベニマルと、かつてのオーガの里での兄貴分、ヒイロが中心となる劇場作品で各動画サイトで視聴可能です。

一族に関する問題のためか(×チート過ぎるためか)
本作でのリムル様の活躍は控えめ。

あまり説明するとあれなのでドキッとする点は書けませんが、
普段はあまり見れない総大将ベニマル様がイチ侍として活躍するシーン&心地よい結末で
劇場版として誰にでもおすすめできる一本でございました。

OVA:コリウスの夢

バンダイチャンネルほか各動画配信サイトで公開された3話完結のオリジナルアニメ。

イングランド編でのリムル先生が、休暇のためになしくずし的に招待された、とある砂漠の国での2人の王子とお姫様を中心とする物語です。

映画で流しても良いクオリティです。ありがとうございます!

意外な黒幕に頭を悩ませるかもしれませんが
こちらもさわやかなラストで、転スラにハマった人なら必見!

物語で死んだはずの人物が颯爽と登場します

オリジナルアニメ(OAD)

単行本に特典(12~16巻)として付録されたオリジナルアニメで、全5話。
現在ではバンダイチャンネル等の各動画サイトで視聴できます。

自由学園時代を舞台に、イングラシアの生徒たちとの野外訓練や洞窟探査といった、日常交流が描かれた短編作品です。

本編では生徒たちとの日常は(問題解決優先で)あまり触れられなかったためか
転スラ日記とともに、異世界転移者である5人の子供の個性がより掘り下げられており、彼らの冒険での活躍をまったり楽しむことができます。

短編動画:救われるラミリス

前後編のショートストーリーで、本編では省略されていた従者ベレッタ誕生までのいきさつを見ることができます。

現在は公式から動画後編が消えているのですが(非公式ながら)探せば視聴は可能です。

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